子育てママのブレイクコーナー
vol.9 なぜ勉強しなくちゃいけないの? (2)
前回の vol.5 なぜ勉強しなくちゃいけないの?(1)はこちら
子どもが「なんで勉強しなくちゃいけないの?」と聞く時は、たいてい、興味を持てないのに提出を義務づけられる宿題など、学校に関係する勉強が多いですよね。
うちの長男も、来年の4月からは小学一年生。苦手な先生にあたったとしても勉強は楽しく、興味の持てない科目にも出来るだけ意欲的に取り組んでほしいな、と思うのが親心。
今回は、坂東眞理子さんの考える、塾にはない学校の持つ3つの機能について紹介しながら、学校生活に対するママの心得について考えてみたいと思います。
学校には塾にはない機能がざっと3つあります。
第1に学校は集団生活を学ぶ場だということです。塾のように、子どもをお客様扱いしてはくれません。
第2に学力的にも社会的にもいろいろなタイプの子どもが一緒に過ごすことで多様性を知ることができるという点。
第3に「嫌いなこと」をどのようにしてやり過ごすかという経験を積むことができるということです。
特に3つめが大事です。(中略)学校にはいろいろな先生がいます。はっきり言って、性格が良くて頭のいい先生もいれば、性格が悪くて頭の悪い先生もいます。しかも子どもはそれを見抜きます。
尊敬できる先生が担任ならば学校は楽しいけれど、気の合わない先生に当たってしまったら学校に行くのが面白くなくなります。
『子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?』より
でもそれは自分では選べない人間関係です。やり過ごすしかありません。
そんなときは、(中略)「どんなにいやな先生であっても、先生の言うことはとりあえず従うという割り 切りも、これからの人生、集団生活では必要」(中略)などということを子どもにこっそり教えてあげるのも親の役割だろうと思います。
嫌いな先生に当たったときこそ、宿題なんてさっさと終わらせて、100点を取って先生に文句を言わせないようにしたほうがいいと教えてあげて下さい。
と、坂東さんは述べています。
今の時代、はずれの先生にあたった場合、親が学校に対してクレームを言うことも珍しくありません。また、ママさん同士で不満を言い合いながらも、子どもを人質に取られているようで、学校に直接は言えない、と悩むお母さんもいます。
もし、子どもが苦手な先生にあたったら、子どもに「嫌いなこと」をやり過ごすための勉強の場として、知恵を授けられる親になりたいですね。
- プロフィール
- 二男児の30代ママ
教育学部卒、表現文化専攻修了。 インターナショナルスクールの国語教師や、塾業界、保育士を経験。
第一子妊娠後は、専業(教育ママ)主婦をしています。
このコーナーでは、二人の怪獣とたわむれながら感じた事、今まで読みあさった教育関係の本や育児本から『ふむふむ、なるほど〜☆』と思った事など、お伝えしていけたらなと思っています。